「いっかげつ」の表記は「ヵ」「カ」「ヶ」「ケ」「か」のどれ?小さい「ヵ」と「ヶ」は記号だった!

今さら聞けない!「いっかげつ」の「か」はどれが正しい? ブログ

こんにちは。長壁です。

日本語はややこしい!今さら聞けない
「◯か月」の「か」の表記。

「1ヶ月」「1ケ月」「1ヵ月」「1カ月」
「1か月」と5個も書き方があります。

◯か月の「か」はどれが正しいの?

なぜ、小さい「ヵ」や「ヶ」が存在するのだろ
う?

今さら聞けないそんな疑問を解消します!

5種類もある!「1ヶ月」「1ケ月」「1ヵ月」「1カ月」「1か月」

ややこしい!
校正をしていると同じ紙面で「ヵ」「カ」「ヶ」
「ケ」「か」の表記が混在していることがあ
ります。

私がよく見かける表記が「1ヶ月」と
「1か月」ですが、媒体によって表記はさま
ざまで、おそらく各社で決まりがあるのだ
とうと思います。

まず、紙媒体での表記ってどうなっている
のかな?と思い、調べられる範囲で調べて
みました。

  • 小学校の教科書は「か」
  • 高崎市の広報誌は「か」
  • 某文庫本は「ヵ」
  • 某ファッション雑誌は「カ」
  • 宣伝会議2014年8月号』では「カ」
  • 校閲記者の目』とういう本では「カ」
  • 新聞は「カ」
  • 某英会話スクールの折込チラシでは「ヵ」
  • 某学習塾のDMでは「ヵ」
  • なるほどデザイン』という本では「ヶ」
  • NHKの放送用語では「か」

わかる範囲で調べたら、表記は各媒体に
よってさまざまでした。

【公用文での決まりは?】
戦後の公用文や教科書などでは、ひらが
なの「か」を用いているそうです。(1か月)

また、法令や公文書で漢数字を用いてい
る場合は「箇月」が使われているそうで
す。(一箇月)

なぜ、小さい「ヵ」や「ヶ」が存在するのだろう?

漢字で表すと「箇」ということで、辞典で調
べました。

「箇・個」の意味は、物の数を数える語。
「ヶ」を「か」と読むのは「箇」の略字「个」を「ヶ」と書いたため。

『古語林』
大修館書店

また、『現代漢和辞典」では、
“日本では「ヶ」で代用することが多い。”
とありました。

では、小さい「ヵ」は間違い?

「いいえ。間違いではないそうです。」

学校の教科書や教材を扱っている光村図書の
サイトで。

「カ」「ヵ」のように片仮名を使ったり小さい活字を使ったりするのは,「ヶ」が,片仮名の「ケ」を小さく書いたものと認識されてきたことによる影響と考えられます。「ヶ」を発音どおりの片仮名「カ」と書く習慣が生まれたということです。

教科書の言葉 Q&A 第16回 | みつむら web magazine
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/kotoba/detail16.html

一般に,数詞に続けて物を数えるとき,「1ヶ所」「1か所」「1カ所」「1ヵ所」「1箇所」とさまざまな書き方がされています。


これらの表記は,どれも間違いというわけではありません。ただし,もともと,数詞に続けて物を数えるときには,「一箇所」「五箇条」といったように,「箇」という字を使っていました。そのため,「1箇所」もしくは「箇」を平仮名で書いた「1か所」が標準的な表記とされています。

教科書の言葉 Q&A 第16回 | みつむら web magazine
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小さい「ヶ」「ヵ」は、記号的な役割だった
のですね!!

【まとめ】「ヵ」「カ」「ヶ」「ケ」「か」の表記を統一しましょう!

「1ヶ月」「1ケ月」「1ヵ月」「1カ月」
「1か月」はどれも正しい!

同じ意味でも表記の仕方がこれだけあると
迷ってしまいますね。

だからこそ、表記の統一が大事なのだと改め
て思いました。

某英会話スクールの折込チラシや某学習塾の
DMを制作したときも、表記はどのようにする
のかクライアントによって異なりますので、
クライアントの意向を確認するようにしてい
ます。

クライアントからいただく原稿もデータで
いただくことがほとんどです。
原稿を作る側も意識せず、変換したときに
最初に出てきた文字を使っている可能性
もあります。

表記の統一を共有することもクライアントや
制作側のコミュニケーションでもあります
し、ツールを通して知るお客さまとの信用に
も少なからず関わることだと考えています。

英語だと「one month」と1種類だけなの
に、日本語だと5種類もあるなんて、
日本語ならではの表記のゆれですね!

今さら聞けないけど、調べてみるとおもし
ろい発見があります笑

【参考サイト】

「…か月」「…ケ月」 | ことば(放送用語) – NHK
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/006.html

[カショ]の表記|NHK放送文化研究所
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/kotoba/20150901_2.html

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